公開シンポジウム「アトピー性皮膚炎」


ご挨拶

 第98回日本皮膚科学会総会会頭 新村眞人(東京慈恵会医科大教授)

 アトピー性皮膚炎は、まさに現代病です。近年は難治化、慢性化が進行、子供ばかりではなく、成人の患者さんも増え、大きな問題となっています。皮膚科外来の半数以上は、アトピー性皮膚炎という病院もあります。

 遺伝的素因、環境汚染、住環境、食物など原因が複数で、決定的な治療法がないということが、この問題をさらに複雑にしています。アルミサッシによる室内の気密化や乾燥化、じゅうたんの急速な普及によるダニ、カビの増加などから、患者さんが急増、さらにステロイド外用薬の不適切な使用が症状を悪化させてきました。

 ストレス過多が引き金となることもありますが、患者さんの中には、発症のために前向きに考えることができなくなり、アトピー性皮膚炎に逃げ込み出口をなくしてしまっている人も多いようです。あらためて、心のケアの大切さも実感しているところです。

 このアトピー性皮膚炎に対して、日本皮膚科学会では、治療ガイドラインを作成し、また不適切治療による健康被害の実態調査もスタートしています。今回の総会でも7つの関連シンポジウムを用意し、その対策を徹底的に討議します。そして、その成果をこの公開シンポジウムでわかりすくお伝えしたいと思います。



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